お知らせ

お知らせ&ブログ

10月の診療案内および時間外対応について

こんにちは、なつ動物病院です。
9月も終わり涼しくなりましたが、台風が接近中ですね。
ブログ執筆中の現在はかなり風が強いです。
皆さまもお気を付けください。

まずは10月の診療案内です。
10月6日(日)は院長都合により1日休診です。
26日(土)は午前中通常通り、午後は勉強会のため休診予定です。
31日(木)は病院都合により1日休診です。
折り返しになるかもしれませんが、連絡は付きますので、緊急時はご相談ください。

続いて時間外対応についてです。
当院では2019年10月現在、初診、来たことある患者さんに限らず緊急性があれば極力時間外対応致しています。
ただし、時間外対応出来ない場合もあります
また、基本的には獣医師一人での対応となりますので、応急処置がメインとなります。
緊急性を取り除く処置の後、原因追及等は翌日になる事もございます。
時間外対応出来ない場合でも他の緊急対応可能な病院をご紹介したりお話を伺ったりの電話対応は致していますので、
緊急性がありそうな場合はご連絡ください
またお話を伺い、緊急性が低い(軽度、もしくは数日前からの症状など)場合は翌診察時間内の来院をご案内することもあります。
ご理解とご協力をよろしくお願いします。

9月の休診案内

夜や朝の気温も徐々に下がり、秋らしくなってきましたね。
寒暖差が大きいと動物たちも体調を崩しやすいのでお気を付けください。

9月の休診日案内です。
9月23日(祝・月)は下関動物ふれあいフェスティバルのため、休診となります。

22日から23日にかけては時間外対応も出来ません
お手数おかけしますが、ご理解とご協力よろしくお願いします。

8月の休診案内

こんにちは。
8月暑かったり台風来たり、気象の変化も大きいですが、いかがお過ごしでしょうか?

8月の休診案内です。

8月18日(日)は院長学会参加のため休診日とさせていただきます。
8月21日(水)は夏休みを頂いております。1日休診となっています。

20日から21日にかけては時間外対応も出来ません、お手数おかけしますがどうぞよろしくお願いします。

猫の一時気管切開と永久気管切開:気管入口の腫瘤

こんにちは、なつ動物病院です。
山口は下関は台風で大雨でしたが、皆さんのお住まいの地域はいかがでしたでしょうか?
梅雨もようやく明けましたね、

久しぶりの更新ですが、今回は病気についてです。
後半は手術部位の写真もありますので、苦手な方はスルーしてください。

今回の主役は猫ちゃんです。

凛々しい顔つきの白猫ちゃんですね。

初めて来院されたときの症状はご飯を食べない声がかれている、でした。
呼吸状態に異常はなく、血液検査、お腹のレントゲン検査で腸にガスが貯まっていました。
胃腸の病気と考え、点滴治療で食欲も声のかすれも一時改善したのですが、再度食欲不振に。

再診時、診てみると息を吸いにくい様子(吸気性呼吸困難)がありました。
ここで喉から胸にかけてのレントゲン検査をしてみると、

気管の入り口あたりに出来物(腫瘤)を認めました。
出来物が気管の入り口につまり(閉塞)、呼吸がしにくいことから空気を飲み込み(呑気)、その影響で食欲不振が出ていることが予想されました。

このままでは息が出来なくなるので、空気の流れを確保する処置を実施する事にしました。
腫瘤を確認するにしても取るにしても、まずは空気の流れを確保する必要があります。
今回のような場合、その方法として、
・一時気管切開
・永久気管切開

という方法があります。

・一時気管切開
気管に一時的に空気の通り道の穴を開け、閉塞の原因がなくなれば閉じるというもの。
一時的に空気の通り道の穴を開けている間はチューブなどが必要。
・永久気管切開
気管に穴を開け、その穴を通じて呼吸をさせる方法。仮に閉塞の原因がなくなっても穴はあいたまま。

原因の解決が見込める場合は一時気管切開を、原因の解決が見込めない場合は永久気管切開を行うこととなります。

今回の子では一時気管切開を選択し、腫瘤の確認を行いました。

出来物を内視鏡で確認すると、気管の入り口をふさぐ形であり、切除は難しい、もしくは切除出来たとしても呼吸に影響を与えると判断しました。

一時気管切開のまま維持を試みましたが、猫ちゃんの場合、気管の分泌物が多く、チューブがすぐ詰まってしまうことが多いです。

今回も分泌物が多く、一時気管切開では呼吸の維持が出来ないと判断、すぐに永久気管切開に切り替えました。

今回の子は、その後、二次診療施設へご紹介し、精査、放射線治療を行っています。

放射線治療後の腫瘤はレントゲン上このようになりました。

今回のような病気は比較的珍しいですが、当院では生命維持に必要な事を出来る限り行い、その後、当院で対応出来ないより詳しい検査や治療が必要な動物は適した二次診療施設をご紹介させて頂いています。
気になることがございましたら遠慮無くご相談にいらしてください。

4月およびGW中の診察案内

なつ動物病院です。
桜も満開を過ぎ、春らしくなりましたね。
新学期も始まりみなさま慌ただしくお過ごしでしょうか?

4月およびゴールデンウィーク中の診察案内です。
ゴールデンウィーク中は通常の祝日と異なり午後も診察日を設けている日があります。

         午前  午後
4月
25日(木)    ○   14時〜17時(院長学会参加のため)

27日(土)    ○    ○
28日(日)    ○    ×
29日(月・祝)  ○    ×
30日(火・祝)  ×   × (休診日)

5月
1日(水・祝)   ○    ○
2日(木・祝)   ○    ○
3日(金・祝)   ○    ○
4日(土・祝)   ○    ○
5日(日・祝)   ○    ×
6日(月・祝)   ○    ×
7日(火)     ×   × (休診日)

以降通常通りです。
急患は可能な限り対応致しますので、その際はお電話でご相談ください。
転送電話となっています。

3月の診察案内

こんにちは、なつ動物病院です。
寒さも和らぎ、春が近づいてきましたね。

3月の診察案内です。
3月9日(土)午前中は急患のみの対応となります。
かならずご連絡の上ご来院ください。
午後は通常通り診察を行っています。

3月11日(月)は院長不在のため臨時休診となります。
11日、12日は時間外対応も出来ません。

ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をよろしくお願いします。

胆嚢破裂

こんにちは、なつ動物病院です。
2019年になり早くも1ヶ月が過ぎました。
みなさまいかがお過ごしでしょうか?

今回は胆嚢破裂という病気についてです。
手術写真もありますので、苦手な方はスクロール控えてくださいね。

みなさん胆嚢という臓器はご存じですか?
胆嚢は胆汁という消化を助ける液体を蓄えています。
ただ、胆汁の作られる場所は肝臓で、胆嚢で一時貯蔵、食事時に胆嚢が収縮し、胆嚢から小腸までの管(総胆管)を通り小腸へ分泌されます。

超音波検査機器で胆嚢をみると正常な胆嚢は以下のような超音波画像となります。

胆嚢の中は黒くきれいな様子で写ります。胆嚢の壁も弧を描いてきれいですね。

今回ご紹介する病気はこの胆嚢がそのまま破けてしまった状態を示します。
胆嚢が破裂すると強烈な腹膜炎を起こしますし、緊急性が高く、亡くなってしまう可能性の高い病気となります。
胆嚢が破裂する原因は様々です。
 ・胆嚢壁自体が弱くなっていた(炎症、腫瘍)
 ・胆管が詰まって圧が加わった(胆泥、胆囊粘液嚢腫、胆石)
 ・胆嚢に外圧が加わった(事故など)
また、胆嚢が悪くなる時には胆汁を作る肝臓自体が悪くなっているとも考えられています。

上記の正常な胆嚢と比べ、胆汁の流れが悪くなり、胆汁が泥のように変化(胆泥化)すると下記の様な超音波画像となります。

このように、黒く写るはずの胆汁が白く塊で見えます。

この状態ではまだ胆嚢は破裂しておらず、緊急性は高くないですが、今回破裂していた子は次のような超音波画像でした。

胆嚢の壁の連続性がなくなり、きれいな弧は描かず形が崩れ、一部壁が写らなくなっています。
また胆嚢の壁の外側も黒くなっており、液体貯溜が疑われます。

今回の子はすぐ緊急手術を行いました。
手術中の写真は以下のようでした。

腹水が貯留しており、胆嚢が存在する場所には正常な胆嚢が無く(正常な胆嚢はやや暗緑色に見える卵用です)、破けて壊死したであろう胆嚢壁と思われるものがありました。


腹水を除き、胆嚢壁と思われる部分をつかみ、


ゆっくり剥離していくと壊死していない胆嚢壁が出てきたので、なんとか胆嚢を切除し手術を終えることが出来ました。

今回の子は非常に生命力が強く、無事退院し、現在も元気に過ごしています。

胆嚢のトラブルに特徴的な症状は黄疸といった皮膚や白目の部分が黄色くなる症状ぐらいしか無く、あとは元気・食欲の低下、嘔吐などありふれた症状です。
いつもと様子が異なるときは様子を見ずにご来院頂き、病気の早期発見のお手伝いが出来たらと考えています。
気になることがありましたらいつでもご相談ください。

健康診断の勧め&横隔膜ヘルニア

新年あけましておめでとうございます。
正月はみなさんゆっくりお過ごし出来たでしょうか?
今年から正月の緊急対応のため、2時間の診察時間を設けましたが、診察希望の患者さんが多くいらっしゃいました。
病気は待ってくれませんので、来年以降も緊急対応の為の診察を続けようと思っています。
今年もなつ動物病院をどうぞよろしくお願いします。

今回は去勢・避妊手術前の術前検査・健康診断の勧めです。
当院では若い子であっても去勢手術・避妊手術時等全身麻酔をかける際には基本的に血液検査・
レントゲン検査を実施させて頂いております。
理由は大きく3つあります。
①麻酔のリスク把握、お伝えのため
②健康時のデータ採取
③先天的病気の発見のため

です。

①について
全身麻酔を行う際は麻酔のリスクはどんなに若くて健康な子でも0%にはなりません。
病気や他疾患があると麻酔のリスクはより高くなります。
このため、避妊去勢手術であっても他の手術であっても術前に検査をすることでオーナーさんに
正確な麻酔のリスクをお伝えすることが出来ると考えています。
どんな手術であっても、手術は一大決心だと思います。
なので麻酔のリスクもふまえてご決断、ご理解頂きたいと考えています。

②について
去勢・避妊手術は比較的若齢で健康なときに行うことが多いです。
この若い時期に血液検査を行うことで、将来病気にかかってしまったとき、何が原因で
しんどくなったのかが比較で判断しやすくなる事もあります。
このため、健康時のデータを残しておくというのは重要です。

③について
一見健康に見えても実は病気を持っていることもあります。
早期に発見、診断することで完治に導ける先天的な病気もあります。
今回ご紹介する横隔膜ヘルニアであったり、門脈体循環シャントであったり、動脈管開存症で
あったりです。
発見が遅れれば完治が見込めなくなったり寿命が短くなってしまったり。
そういった病気を見逃さず、健康な時間を多く過ごして欲しいと願っています。

こういった事情から費用はかかりますが手術前の血液検査・レントゲン検査をお勧めしています。

前置きが長くなりました、今回は避妊手術前の検査で横隔膜ヘルニアが見つかった子のお話です。
下の方には手術中写真もありますので、苦手な方はそっと閉じて頂けたらと思います。
横隔膜は胸の中(胸腔)とお腹の中(腹腔)を隔てる筋肉の膜です。
横隔膜の助けにより肺が広がったり縮んだり、呼吸が出来ます。
この横隔膜に孔があき、腹腔内臓器が胸腔に入り込んだ状態を横隔膜ヘルニアと呼びます。
横隔膜ヘルニアは生まれつきの孔による先天性横隔膜ヘルニアと、
事故などにより腹部に圧が加わって横隔膜に孔がある後天性横隔膜ヘルニアに大別出来ます。

今回は避妊手術希望で来られたメインクーンのネコちゃん、全く無症状の子ですが、
レントゲン検査をすると
手術前手術後

手術前
手術後

手術後のレントゲンと比較して手術前のレントゲンでは肝臓より頭側、心臓と横隔膜の間で
出っ張りを認めます。
これが横隔膜ヘルニアで、エコー検査で脱出しているのは肝臓ということが分かりました。

今は無症状でも今後腹腔内の他の臓器が脱出したり、胸腔内の心臓や肺を圧迫したり癒着したり、
現在脱出している肝臓が捻転したり、こういった急変のリスクもありますので今回手術をさせて頂きました。

お腹を開けると

肝臓が胸腔に向かって変形、陥入しています。

ゆっくり肝臓をひっぱり、整復すると

横隔膜の孔が確認出来ました。

孔も比較的小さかったので、糸で縫って整復、手術終了です。
現在も特に症状無く、早期発見でしんどくなることなく治療が出来た子でした。

一見健康に見えてもリスクが隠れていることもあります。
リスクを抱えているだけで健康な子もいます。
なつ動物病院では症状が出てからの処置ではなく、症状が出る前の予防的処置をお勧めさせて頂きます。

ご相談ごとがありましたらお気軽にお問い合わせください。

誤食について2&年末年始の診察時間のご案内

なつ動物病院です。
前回誤食についてお伝えしましたが、今回はまた異なる対処法が必要だった誤食についてです。

早速ですが、これ、分かります?

大掃除の時期にも大活躍のゴム手袋ですね。
はい、今回はこのゴム手袋を食べてしまったわんちゃんのご紹介です。

体重8kgのフレンチブルドッグさんでした。
ゴム手袋を食べてしまったとのことで、お電話頂いたときは薄手の物を想像していました。
しかし実際に食べたものと同等の物を見せて頂くと、上記のタイプの物。
よくよく考えれば家でゴム手袋と言ったらこのタイプが一般的ですよね。

前回の針の誤食は鎮静下で取り出しましたが、今回は丸呑み、胃の中にある事が疑われたので内視鏡での除去を選択しました。
・催吐処置でも胃から出ていかない可能性がある、吐けなくて逆にしんどくなる可能性有り
・短頭種で催吐後の誤嚥が心配
この理由からです。

で、実際に全身麻酔下で取り出した物が上記の写真です。
内視鏡中の写真は取り忘れです…
が、みてみると胃壁と同じように見えたごわごわした物体が胃の中の多くを占めていました。
実際に取り出してみると、本当によく飲み込めたなぁという感想です。
途中で詰まると呼吸困難を起こしかねないので、飲み込んだあと途中でつまらなくて良かったと思いますね。

なので、誤食した場合、食べたものにより処置も様々です。
必ずしも処置が必要ないこともありますが、誤食してしまったときはすぐにご相談ください。

なお、この子の処置前のレントゲンは下記の通りです。
胃内に異物を疑う物が確認出来ますね。

最後に前回掲載と同じ、年末年始のご案内を再掲しますね。

12月30日まで通常通り(30日は日曜日なので午前中のみです)。
31日は午前中のみの診察となります。
1月1日2日は14時から16時の間、緊急の患者さんのみの対応(時間外料金もかかります)となります。
必ず事前にご連絡の上ご来院ください。
1月3日は午前中のみ。
1月4日からは通常通りの診察となります。

その他の時間で急を要する場合は一度お電話にてご相談ください。
転送電話になっています。
急を要する患者さんですぐに対応出来る場合は対応致します。
すぐには対応致しかねる場合は他の病院受診をお勧めします。

また何か気になることがございましたらお気軽にご相談ください。

誤食について&年末年始の診察時間のご案内

なつ動物病院です。
12月なりました、寒くなったと思いきやまた暑くなったり急に冷え込んだり。
気温の変化で体調を崩しやすい季節です。お気をつけください。

今回は異物誤食のご紹介です。
ネコちゃんが針を飲み込んだとのことで来院、レントゲンを撮ってみると…

ノドのところに5cm程度の細長い針がありますね。
しかもよくみてみると、食道ではなく気管に入ってます。

この子の場合は幸いなことに鎮静をかけると気管の入り口に針が見えたので、比較的簡単に取り出すことができました。
食道や胃に入っていた場合、内視鏡や胃切開で取り出すことになります。
ただ、気管の奥に入っていた場合、気管や肺を傷つけてしまっている可能性もありますし、気管切開等が必要となりますので取り出すのも大変な手術になります。

何かの拍子に誤食、意外と多いので皆さまもお気を付けください。
特に年末年始は特別な料理等も出てきますから、骨を飲み込んでしまった等もよくありますね。

続いて年末年始の診察案内です。

12月30日まで通常通り(30日は日曜日なので午前中のみです)。
31日は午前中のみの診察となります。
1月1日2日は14時から16時の間、緊急の患者さんのみの対応(時間外料金もかかります)となります。
必ず事前にご連絡の上ご来院ください。
1月3日は午前中のみ。
1月4日からは通常通りの診察となります。

その他の時間で急を要する場合は一度お電話にてご相談ください。
転送電話になっています。
急を要する患者さんですぐに対応出来る場合は対応致します。
すぐには対応致しかねる場合は他の病院受診をお勧めします。

また何か気になることがございましたらお気軽にご相談ください。