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患者さん紹介②

なつ動物病院です。
病気の紹介はお休みで、本日来院された可愛らしい猫ちゃん姉妹のご紹介です。

自宅で産まれた兄弟猫の内、2人姉妹を譲り受けたとのことで、本日は1回目の混合ワクチン接種&フィラリア・ノミ・ダニ予防で来院されました。
ピンクの肉球が可愛らしいミミちゃんと、

ミミちゃん 肉球ピンク♪

三毛のクロ模様が素敵なマルちゃん。

マルちゃん 三毛が素敵♪

思わず診察の合間で癒されていました。
元気でたくましい猫ちゃんに育って欲しいですね。

また、猫ちゃんは小さいときから膝の上に慣れてもらったり、体を触られることに慣れてもらったりすることで日常ケアや、いざ病気になったときに自宅でできることが大きく変わってきますのでそのお話もさせてもらいました。
今後が楽しみなお二人です。

ミミちゃんマルちゃんのツーショット!

猫の膿瘍その② 皮下膿瘍

なつ動物病院です。
猫ちゃんの病気が続いていますので、猫ちゃんの病気の紹介が続きます。

今回は猫の皮下膿瘍についてです。
膿瘍というのは、膿が貯まっているという状態を指します。
前回の膿胸胸腔内に膿が貯まっている状態でした。
今回の皮下膿瘍皮膚の下に膿が貯まっている状態です。

今回登場するのはリクちゃん。4歳の男の子。

同居の猫もいて、おうちで一番おとなしい子だそう。

その子が肩が腫れて、元気、食欲がないとの事で来院されました。
調べてみると、左肩から腕にかけてパンパンに腫れており、熱もありました。
そこで腕の毛を刈ってみると

このように咬まれた?痕がありました。

猫ちゃんのケンカでは爪や歯から細菌感染が起こりやすいので、傷口から膿みやすいです。
今回も同居の猫ちゃんとのケンカが原因と思われました。

皮下膿瘍の原因はケンカが多く、他にケガした場所からなる事もあります。

治療は、程度が軽ければ抗生剤のお薬だけで治りますが、範囲が広かったり、明らかに膿が貯まっている場合は
麻酔をかけて皮膚を切開し、膿を出し、きれいに洗っていきます。
リクちゃんも膿が多かったため、皮膚切開を行いました。

リクちゃんは10日ほどで治療が終了しましたが、範囲が広いと1ヶ月以上治療に時間がかかることも…
特に男の子は外に出るとケンカ傷が出来やすいので、こういった面からも完全室内飼育をお勧めします。

梅雨入りしてしまいましたね。暑くなってくると熱中症も注意です。
次回更新も猫ちゃんの病気の予定です。

猫の膿瘍その① 膿胸

なつ動物病院です。
6月初の投稿は病気についてです。

今回登場していただくのはまだ8ヶ月齢のめいちゃんです。

診察台では緊張しています。
まだやんちゃざかりですが、彼が今回かかってしまった病気が膿胸です。
膿胸とは胸の中、胸腔内に膿が貯まってしまう病気です。

元気食欲の低下を主訴に来院してくださいましたが、発熱もあり、いろいろ検査をして調べても原因の特定には至らず。
すぐに良くなるという事を繰り返していました。
再び元気がなくなったという事で改めて検査をしてみると…

胸部のレントゲン画像では胸水が貯まり心臓が見にくくなった状態でした。
治療後のレントゲンは

このように心臓の形がはっきり見えますから、レントゲン画像を見ただけでも健康時と全然違うことがよく分かります。

診断は上記のレントゲン検査の他、胸水の一部を取って細菌を確認するなど、検査を組み合わせて診断します。

細菌を貪食する好中球

治療は、胸腔内をきれいにすることが主となってきます。
今回みたいに膿が多い場合は、胸腔内に細い管を入れて、洗浄・排液し、レントゲン上できれいになってきたら管を抜きます。
併せて、胸水の中にどんな細菌がいて、どんな抗生剤のお薬が効くのか調べておき、細菌に効く抗生剤を長期間飲んでもらいます。

原因ですが、ケンカによる爪や歯からの細菌感染の他、肺炎などから起こるとされています。
めいちゃんは外にも出ない、ケンカもしない子なので、まだ若く免疫が不十分なことから呼吸器感染から生じたのかなと考えています。

めいちゃんのように、最初の検査ではレントゲンで異常を認めないこともありますので、調子が悪い患者さんに対しては何度でもしっかり原因の特定が出来るまで検査を勧めさせてもらうのも大事だなと改めて実感しました。

わんちゃん、猫ちゃんは思いもしないような病気にかかることもあります。
こうしてお知らせすることで何か皆さまのお役に立てたらと思いますし、何か気になることがあれば遠慮無くご相談していただけたら幸いです。