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寒さの和らぎ…ヤツが来る…

なつ動物病院、院長の原田です。

寒さが和らいできましたね。
我が家の猫たちは寒さの和らぎと共に私から離れていく時期になりました。
ちょっと、いや、かなり、寂しいですね。。

でも二人は仲良しなのでよしとしましょう。

それはおいといて、昨日びっくりすることに我が家でもヤツを見かけてしまいました。。
いや、正確に言うと「プゥ〜ン〜」という羽音のみの確認なので、本当にヤツなのか定かではないのですが、、
夏になると増え、人を刺し、痒みを起こし、寝苦しい夜に荷担するヤツです。。。
そう、です。
奈良に住んでいた頃よりも見かけるのが断然早い気がします。
木々が近く、用水路の隣と言うことも関係しているのかもしれませんね。

この蚊による人の害は温帯に属する日本ではそんなに多くありませんが(それでも日本脳炎や近年温暖化に伴い国内感染が確認されたデング熱があります)、世界的に見れば実は蚊は世界で最も人を死に至らしめる動物とも言われているそうです。
多くは熱帯・亜熱帯地域で蔓延するマラリアやデング熱が蚊を通じて感染し命の危険にさらされています。

…以外と調べたら怖いですね、蚊。

わんちゃんにとっても病気関連でなじみが深いですね。そうです、フィラリア症です。
フィラリア症の病態や、感染など奥が深いのですが、今回は感染についてです。

フィラリア感染開始時期や感染終了時期はHDUという概念があり、「一日の平均気温を用いた計算式」である一定の値を超える、もしくは下回ることで感染の可否が変わってくる目安とされています。

…はい、読んでてもさっぱり分かりませんよね?書いててもさっぱりイメージが付かないです。
すごく簡単に言うと平均気温15度の日が続くとフィラリア感染開始、下回る日が続くとフィラリア感染終了です。
でも平気気温っていわれてもぱっと分からないですよね。
最低気温、最高気温は天気予報を見れば比較的すぐ目に付くのですが。

このため当院ではフィラリア予防の開始、終了の目安として、「蚊を見かけたら1ヶ月以内にフィラリア予防の開始、蚊を見かけなくなってから1ヶ月後まで継続」というようにお伝えしています。

ちなみに以前は犬だけの病気と考えられていたフィラリア症ですが、最近は猫も感染していることが分かってきました。
犬よりは感染しにくいそうですが、一説では10頭に1頭は感染しているとも言われています。

ご自宅の大事なわんちゃん、ねこちゃんを病気から守る為にも今一度予防医療をお考えくださいませ。

なお捕捉ですが、我が家のなつは体重が重すぎるため、一般的な猫ちゃん用の予防薬1本では間に合わず、毎月2本使う必要があります。。
予防の費用も倍かかりますね。。
予防のしやすさ、他の病気の予防の観点からも愛犬、愛猫の肥満にもお気を付けくださいませ。。。

猫の尿道閉塞

なつ動物病院です。
だんだんと暖かい日が増えてきましたね。
みなさんいかがお過ごしですか?
なつしゃちょーは今日も元気に日向ぼっこしています。

今回は病気についてシリーズ、猫の尿道閉塞についてです。
わんちゃんも猫ちゃんもおしっこが出なくなる、出しづらくなる尿道閉塞という病気がありますが、わんちゃんと猫ちゃんで
原因や頻度が異なってきますので、今回は寒い時期に多くなりやすい猫の尿道閉塞についてお話しします。

まず、尿の通り道についてのお話です。血液中の老廃物は腎臓で濾過され尿として体外に排出されます。
このとき、腎臓から膀胱までの尿の通り道が尿管、膀胱から体外までの尿の通り道が尿道です。
尿道閉塞とは字の通り、膀胱から体外までの尿の通り道が詰まってしまう(閉塞してしまう)病気です。
尿道がつまってしまうと老廃物を多く含んだ尿を体の外に出せなくなります。
すると体の中に老廃物がたまっていき、気持ち悪くなって吐いたり、食欲がなくなったり、中には脳に影響を与えて発作を起こしたりします。
1日以上尿が出せなくなると亡くなる事もある緊急性の高い病気です。。
以上をまとめて症状として
①尿が出ていないor何回もトイレに行く
②元気・食欲がない
③吐く
④ぐったりしている
といった症状のうち、雄の猫ちゃんで①+②、③、④で尿道閉塞の可能性が高いです。
①のみであれば膀胱炎で緊急性が低いこともありますが、尿道閉塞だと緊急性が非常に高いので、上記に当てはまる症状の時はすぐご連絡ください。
なお雌の猫ちゃんは雄に比べて尿道が太いので尿道閉塞になる事はほとんどありません。
ただ②、③、④のみの症状の時でも尿道閉塞以外の緊急性の高い病気もありますので、様子がおかしければご連絡頂けたらと思います。

診断としては身体検査につきます。
尿を体の外に出したくても尿道で詰まって出せなくなるので膀胱はパンパンに大きくなり、常に尿を出そうとするので膀胱が硬くなります。
このため、触診で硬く大きい膀胱が触れたら診断が可能です。

治療は尿道のつまりを取り除く、尿が出なかったことにより生じた腎臓や体の負担を点滴により改善させる、といった治療になります。
また尿道がつまる原因も様々ですが、猫ちゃんの尿道閉塞の原因の多くは特発性といってこれといった原因が無い事が多く、かつ再発しやすい病気です。
このため、原因の特定を行った上で多角的に治療後の再発予防のケアが重要となってきます。

今回のお話も皆様の一助になれば幸いです。

子宮蓄膿症

なつ動物病院です。
今回は当院で8月に多かった子宮蓄膿症という病気についての紹介です。

みなさんは子宮蓄膿症という病気をご存じですか?
呼び名の通り、子宮に膿が貯まってしまう(蓄膿する)病気です。
わんちゃんも猫ちゃんもなり得る病気ですが、発情の仕組みの違いわんちゃんの方がなりやすい病気です。

子宮に膿が貯まるので、未避妊の雌でのみ発症があります。
症状としては
①元気・食欲がない
②吐く
③水をよく飲む、尿をたくさんする
④尿の色が普段と違う、陰部から膿が出ている
⑤お腹が張っている
⑥熱がある
といった症状が出やすいです。
ただし、いずれも他の病気でも起こり得る症状で、子宮蓄膿症に特徴的な症状ではありません。
④の膿が出ているが明かであればかなりの高確率で子宮蓄膿症ですが、子宮蓄膿症の子は必ず陰部から膿を出しているわけでもないです。

なので、
①上記の症状のいずれかに該当する
②避妊手術を行っていない雌
①、②を共に満たす子は早期に病院を受診してもらえたらと思います。
特に雌のわんちゃんでは発情後1、2ヶ月後の発症が多いです。
早期発見は治癒率の上昇につながります。
ただ、どの病気でもそうですが、発見が遅れると治療が困難であったり、残念な結末を迎える事も多い病気です。

様子を見ていて辛い結末を迎えないように、気になることがあればお電話でお気軽にご相談いただけたり、受診していただけたりすると
治療方法の選択肢も増えますのでご家族と共に病気に立ち向かいやすくなると思います。

次回はねこちゃんの尿道閉塞についての紹介予定です。

猫の膿瘍その② 皮下膿瘍

なつ動物病院です。
猫ちゃんの病気が続いていますので、猫ちゃんの病気の紹介が続きます。

今回は猫の皮下膿瘍についてです。
膿瘍というのは、膿が貯まっているという状態を指します。
前回の膿胸胸腔内に膿が貯まっている状態でした。
今回の皮下膿瘍皮膚の下に膿が貯まっている状態です。

今回登場するのはリクちゃん。4歳の男の子。

同居の猫もいて、おうちで一番おとなしい子だそう。

その子が肩が腫れて、元気、食欲がないとの事で来院されました。
調べてみると、左肩から腕にかけてパンパンに腫れており、熱もありました。
そこで腕の毛を刈ってみると

このように咬まれた?痕がありました。

猫ちゃんのケンカでは爪や歯から細菌感染が起こりやすいので、傷口から膿みやすいです。
今回も同居の猫ちゃんとのケンカが原因と思われました。

皮下膿瘍の原因はケンカが多く、他にケガした場所からなる事もあります。

治療は、程度が軽ければ抗生剤のお薬だけで治りますが、範囲が広かったり、明らかに膿が貯まっている場合は
麻酔をかけて皮膚を切開し、膿を出し、きれいに洗っていきます。
リクちゃんも膿が多かったため、皮膚切開を行いました。

リクちゃんは10日ほどで治療が終了しましたが、範囲が広いと1ヶ月以上治療に時間がかかることも…
特に男の子は外に出るとケンカ傷が出来やすいので、こういった面からも完全室内飼育をお勧めします。

梅雨入りしてしまいましたね。暑くなってくると熱中症も注意です。
次回更新も猫ちゃんの病気の予定です。

猫の膿瘍その① 膿胸

なつ動物病院です。
6月初の投稿は病気についてです。

今回登場していただくのはまだ8ヶ月齢のめいちゃんです。

診察台では緊張しています。
まだやんちゃざかりですが、彼が今回かかってしまった病気が膿胸です。
膿胸とは胸の中、胸腔内に膿が貯まってしまう病気です。

元気食欲の低下を主訴に来院してくださいましたが、発熱もあり、いろいろ検査をして調べても原因の特定には至らず。
すぐに良くなるという事を繰り返していました。
再び元気がなくなったという事で改めて検査をしてみると…

胸部のレントゲン画像では胸水が貯まり心臓が見にくくなった状態でした。
治療後のレントゲンは

このように心臓の形がはっきり見えますから、レントゲン画像を見ただけでも健康時と全然違うことがよく分かります。

診断は上記のレントゲン検査の他、胸水の一部を取って細菌を確認するなど、検査を組み合わせて診断します。

細菌を貪食する好中球

治療は、胸腔内をきれいにすることが主となってきます。
今回みたいに膿が多い場合は、胸腔内に細い管を入れて、洗浄・排液し、レントゲン上できれいになってきたら管を抜きます。
併せて、胸水の中にどんな細菌がいて、どんな抗生剤のお薬が効くのか調べておき、細菌に効く抗生剤を長期間飲んでもらいます。

原因ですが、ケンカによる爪や歯からの細菌感染の他、肺炎などから起こるとされています。
めいちゃんは外にも出ない、ケンカもしない子なので、まだ若く免疫が不十分なことから呼吸器感染から生じたのかなと考えています。

めいちゃんのように、最初の検査ではレントゲンで異常を認めないこともありますので、調子が悪い患者さんに対しては何度でもしっかり原因の特定が出来るまで検査を勧めさせてもらうのも大事だなと改めて実感しました。

わんちゃん、猫ちゃんは思いもしないような病気にかかることもあります。
こうしてお知らせすることで何か皆さまのお役に立てたらと思いますし、何か気になることがあれば遠慮無くご相談していただけたら幸いです。

猫のヘモプラズマ感染症

なつ動物病院です。
今回は猫ちゃんの病気の説明です。

今回ご紹介するのは猫のヘモプラズマ感染症です。
ヘモプラズマ感染症は細菌感染症の一つで、赤血球に感染することにより赤血球が壊され、貧血に陥るという病気です。

赤血球の表面に感染するヘモプラズマ

大きい紫色の円形が赤血球で、その表面についているちっさい点々がヘモプラズマです。

この病気が移る原因としてはヘモプラズマを持っている猫ちゃんとのケンカによる外傷の他、ノミの吸血時の感染、ヘモプラズマを持っているお母さんから産まれて生まれつき持っているなどがあります。

ヘモプラズマに感染した赤血球は体で悪い赤血球とみなされ、脾臓でどんどん破壊されていきます。
この影響で溶血性貧血で元気がなくなったり、食欲が落ちたり、発熱したり、と様々な症状がでます。

治療法としてはヘモプラズマをやっつける抗生剤のお薬を使ったり、赤血球が破壊されるのを防ぐ目的で一時的にステロイドのお薬を使ったり、貧血が重度であれば輸血したりなどです。

予防法はヘモプラズマに感染させない事が一番です。
具体的には猫ちゃんを完全室内飼育で飼育することにより外猫ちゃんとケンカをさせなかったり、ノミ・ダニ予防を行うことによりノミからの感染を防いだり。
なお、猫ちゃんは完全室内飼育かどうかで寿命が5歳程度変わってくるという報告もありますので(完全室内飼育が長生き)、当院では感染のリスク等もふまえて完全室内飼育をお勧めしています。
ただ、飼育環境や事情によりどうしても外に出てしまう猫ちゃんもいると思います。
そういった方にはぜひ、ノミ・ダニ予防をしていただいて、こういった病気からも予防していただけたらと思います。

なお、今回この記事を書くきっかけとなったちえみちゃんは保護されたばかりの1ヶ月齢の猫ちゃんで保護時には体にノミがついていました。
すぐノミ駆除は実施したのですが、その数日後に突然元気がなくなり、来院されました。
来たときは貧血の程度を示すHt(ヘマトクリット)という値が8%と、通常の1/4程度でびっくり。
すぐに治療を開始して、今は順調に回復中です。

なお、診察4日目のちえみちゃん。

ちえみちゃん、元気になりました!

まだまだお薬必要ですが、このまま頑張ろうね♪

フィラリア症

なつ動物病院です。
残念ながら当院でもフィラリア抗原検査陽性犬が見つかってしまいました。

なので今日はフィラリア症についてのお話です。

ご存じの方が多いと思いますが、フィラリア症というのは蚊に刺されることにより心臓に細長〜い虫が巣くってしまう寄生虫疾患です。
犬では90%以上の方が予防されていると思います。

フィラリア症にかかってしまうと治療が大変で、場合によっては亡くなってしまう事もある怖い病気です。
(心臓に虫が巣くって悪さするので、そりゃそうですよね。)
が、予防をすることによりほぼ100%予防が可能な病気でもあります。
最近は予防されている方が多いので、以前に比べたらフィラリア症の犬はかなり数が減ってきたとは先輩獣医師からは聞きます。
それでも全く発生が無いわけではないですし、山口県は比較的発生が多いようにも聞いています。

基本的にはどんな病気でも病気になると治療も大変ですが、本人もご家族も辛い思いをされることが多いです。
なので、当院としては予防出来る病気はぜひ予防をして頂いて、わんちゃんもご家族も健康に暮らして欲しいなぁというのが願いです。

フィラリア症に限らず病気のことがよく分からない、何となく不安、何したらいいか分からない、そんな時こそお気軽に動物病院にご相談にいらして頂けたらと思います。
(病気になってからかかる場所、ではなく。)

なお、フィラリア症はわんちゃんでは比較的簡単に診断ができる(でも治療は大変な)病気ですが、猫ちゃんもかかります。
そして猫ちゃんは診断自体が難しいです。
10頭に1頭はフィラリア症にかかっているのでは?とも言われていますので、ぜひ、猫ちゃんも予防して頂けたらと思います。