猫の膿瘍その② 皮下膿瘍
なつ動物病院です。
猫ちゃんの病気が続いていますので、猫ちゃんの病気の紹介が続きます。
今回は猫の皮下膿瘍についてです。
膿瘍というのは、膿が貯まっているという状態を指します。
前回の膿胸は胸腔内に膿が貯まっている状態でした。
今回の皮下膿瘍は皮膚の下に膿が貯まっている状態です。
今回登場するのはリクちゃん。4歳の男の子。
同居の猫もいて、おうちで一番おとなしい子だそう。
その子が肩が腫れて、元気、食欲がないとの事で来院されました。
調べてみると、左肩から腕にかけてパンパンに腫れており、熱もありました。
そこで腕の毛を刈ってみると
このように咬まれた?痕がありました。
猫ちゃんのケンカでは爪や歯から細菌感染が起こりやすいので、傷口から膿みやすいです。
今回も同居の猫ちゃんとのケンカが原因と思われました。
皮下膿瘍の原因はケンカが多く、他にケガした場所からなる事もあります。
治療は、程度が軽ければ抗生剤のお薬だけで治りますが、範囲が広かったり、明らかに膿が貯まっている場合は
麻酔をかけて皮膚を切開し、膿を出し、きれいに洗っていきます。
リクちゃんも膿が多かったため、皮膚切開を行いました。
リクちゃんは10日ほどで治療が終了しましたが、範囲が広いと1ヶ月以上治療に時間がかかることも…
特に男の子は外に出るとケンカ傷が出来やすいので、こういった面からも完全室内飼育をお勧めします。
梅雨入りしてしまいましたね。暑くなってくると熱中症も注意です。
次回更新も猫ちゃんの病気の予定です。